大聖寺藩九谷村(現石川県加賀市山中温泉九谷町)、
霊峰白山に抱かれた人里離れた雪深き山里。
冬の豪雪は世界をモノクロームに染め上げ、
ぬくもりと色彩を人々から奪い取る。
その厳しい風土の中で九谷焼は誕生しました。
今なお色あせることなく、人々を魅了し続ける古九谷の名品群。
意匠構図はきわだち、線描は力強く、色彩は大胆。
陶工たちは、厳しい冬を耐え忍び、
やがて訪れる春の息吹、色彩を伴う自然の変化を心から渇望し愛おしみ、
器の中に、その色を、その命を吹き込んだのです。
古九谷の作風は様々であり、
陶工たちは他人の物真似はせず、自らのオリジナリティを追求することに
誇りを持っていたのでしょう。
そうした古九谷の芸術性・伝統・精神は現代にも受け継がれ、
今なお様々な新しい魅力溢れる九谷焼が生み出され続けています。
「加賀の九谷」プロジェクトは、 加賀の地に脈々と受け継がれ、息づいている九谷焼を通して、 その風土・歴史・文化を皆様に発信していきたいと考えております。
(加賀の九谷プロジェクト実行委員会一同)