──絵のほうは、どんなふうに学ばれたんですか。

日本画の先生に学びましたね。ほとんどは静物画のデッサンです。りんごとか、ガラスのコップとかを描きました。基礎さえ学べば、あとは自分でスケッチできますから。

──今もしょっちゅうスケッチされるんですか。

必要と思えばしますよ。

──鳥のように動くものでもスケッチできるものなんですか?

部分的にでも、ずっと観察してると見えてくるんです。家でもずっと小鳥を飼ってきました。お客さんの中には、ものすごく詳しい人もいて、バードウォッチングの会の人が来たりしてね。詳しい説明を求められたりするから、うっかりした絵は描けないし。
しっかり観察して、生きているということを大切に、鳥を描かなくてはと思ってます。
鳥を見に、辰口動物公園まで行くこともあります。入場料を払って、鳥一匹だけ観察してくるとか。



《色絵目白図陶板画》

《色絵木苺柄長図扁壺》

──上絵で焼くのは1回だけですか。

1回で完成することもあるんですが、2、3回納得いくまで焼くときもありますね。上絵は引くことはできないけれど、足すことはできるのでね。


──形もデッサンからですか。

形そのものは僕の頭の中に浮かぶんですよ。この器は1300度焼成して無事取れる形かどうか、考えてから作り出すんです。


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